疲労のメカニズム
人は、毎日続く労働や介護や育児のなかで、だんだんと疲れてくるものです。
さて、疲れてくると私たちは、色んな機能に変化が出てきます。
体全体をつかさどる自律神経系に異常が起きたり、疲れると普通に、動作が緩慢になり、行動量が低下するものです。
あとは、緩慢にともない、刺激に対する反応時間が遅くなります。
疲労には、一般的に二つあり、肉体の疲労と、精神の疲労があります。
肉体の疲労は、運動や労働などにより、活性酸素が筋肉で生産され、その結果筋肉組織が損傷を受けます。
損傷を受けた部分の回復に、筋肉でサイトカインという物質が作り出されます。
その生成や、脳に運ぶときに、代謝や神経伝達の異常がおこり、疲労を感じることになります。
病は気からというように、精神的な疲労が、肉体に影響を及ぼすこともあります。
体が疲れていても、心が元気だと、回復も早いものです。
精神的な疲労も、同じ仕組みです。
これは、シナプスという、神経組織をくっつけているものが傷つくからです。
今までは一般的に、疲労の原因物質は乳酸で、筋肉にたまるから疲労を感じるといわれてきましたが、この説は最近なくなってきています。
乳酸は、脳神経系では重要なエネルギー源であり、疲弊した筋肉の回復を早くする物質ということがわかってきました。
今までの常識が、科学の証明により、どんどん変わってきています。
豊富な情報を的確に取り入れて、自分の体に向き合っていくことが、大切ですね。